私は今年は保育園の父母の会の役員のため、夏祭りの準備にいろいろ忙しかった。5月の半ばに打合せ、各クラスで出し物を用意することになったのだ。私たちクラスの3人の役員の一人に学童保育指導員、つまり学童の先生がいて、子供達の喜ぶ出し物を教育雑誌の中からピックアップしておいてくれた。そこからサクっと選択。作るのは両面テープを使ったストライクボードだ。それぞれ作業分担が決まり、各自作業。私の担当は材料購入と制作トップバッター。材料とノウハウを引き継がなければならないので、モタモタしてはいられなかった。6月のはじめには、次の担当者にバトンタッチした。
そして6月27日(土)、夏祭りに向けて最後の打合せがあり、準備、当日の進行打合せをした。ここでいろんなことが発覚。
役員のお母さん数名が喫煙者だったこと。喫煙者であることは問題ない。このイベントで「いつ吸うの?どこで吸うの?」と気にしていたことだった。内心、「保育園のイベントだぜ? 小さい子供が来るんだぜ? 4~5時間くらい我慢しろよ。」と思ったが、いろいろな人がいるのだと自分自身に思い聞かせた。「いつ休憩するの?どこで休憩するの?」に言葉を置き換えたら腹も立たなくなった。子供を気遣って煙の届かないところでタバコを吸おうとしているのだから、さすがお母さんだと思うことにした。
しかし、今同時に「この子(今抱っこしている0歳児)にいつ授乳できるの?どこで授乳できるの?」って言わなかった? 授乳中にタバコ?? ニコチン成分が血中に入るんだぜ? 本当にいろいろな人がいるものである。ただしこの一件で、インターネットで調べた結果、タバコ直後でなければ授乳もまあ認められるという話があることもわかって、少し心の広い人間になれたのであった。
さらに会話の中でわかったこと。保育園に入れる人は皆フルタイム、もしくは時短勤務かと思いきや、パートのお母さんもいるということである。「なんかいいパートない?」「今扶養内だからさー。超えないやつね。」こんな会話が飛び交っているのである。正社員でも保育園に入るのが難しいといわれる東京のご時勢なのにである。現に私の会社の同僚は子供が保育園に入れず、半年間田舎の母親に上京してもらって子供の面倒を見てもらい、働きながら保活を行っていたが、それでも入れずに会社を辞めた。この区、どうなの…?
しかし裏を返せば、高学歴の一部上場総合職にありそうな教育ママやセレブ的なボスママがおらず、それらによるマウンティングのないざっくばらんな下町の雰囲気が気に入っているのも事実。実際こういったママが集中するある地域では、保育園やら父母会への注文が多く、父母会の運営が面倒なことになっていると会社の同僚お母さんが教えてくれたので、ママ世界って怖い…と参入する前から怯えていたのである。いいじゃない、パート。一生懸命働いていることには変わりない。長く働くことが偉いなんて誰が言ったの。きっと自分の正社員フルタイムの大変さを誰かにわかってほしいだけなんだろうなと心の余裕がない自分を反省したのだった。
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さて夏祭り最後の打合せの日。実はジェイジェイのお父さんの命日でもあった。父母会の打合せがなければ家族でお墓参りをするところであったが、ジェイジェイとトゥットゥは先行で千葉のサチ母のところに行き、私は会合が終わってから千葉にかけつけたため、日曜日に改めて皆でお墓参りをすることになった。
私の留守中にトゥットゥは爆発的にご飯を食べ、髪を切りにサチ母の通う美容室へ。いつもなら私の抱っこで髪を切ってもらうが、この日は一人で美容室の椅子にすわり、おとなしく髪を切ってもらったそうだ。偉いぞ。また家から美容院への道のりを一人歩いたそうだ。そのおかげか便秘気味だったのがしっかりうんちまでして、言うことなし! こうやって成長していくのである。
私が到着した18時半は、トゥットゥは昼寝もせずにノンストップで活動していたため、寝落ちの直後だった。トゥットゥ、ここから21時過ぎまで夕寝。目を覚ましても、私が後からやってきた状況がよくわかっていないようで、サチ母を捜し求めた。結局就寝したのは24時過ぎ。生活リズムはもうめちゃくちゃである。最初はきちんと昼寝のリズムを守ろうと努力をしてくれないサチ母を苦々しく思ったものだったが、そのうちサチ母がトゥットゥを寝かそうとしても寝ないことに気づいたのだ。もうサチ母がいる日はトゥットゥにとってハレの日と認定し、サチ母とトゥットゥの思い通りに過ごさせるようにした。本人たちが楽しければ何も文句を言うことはないのである。
翌日、お墓参りへ。サチ母の隣にしゃがんで手を合わせるトゥットゥ。もう慣れたものである。
そしてその足で水着屋さんへ。保育園のプールが始まったことに伴い、ステキな水着ショップでトゥットゥのものを買ってもらう約束をしていたのである。トゥットゥはお魚柄の紐ショルダーのワンピースがいいと言って手にとっていたが、結局サチ母と私の好みで水色のマリンボーダーを試着して購入。他にも4000円もする手触りのよい高級綿の紺ボーダーのTシャツも買ってもらった。縞々好きの家族。
お昼からはトゥットゥの大好きな小学3年生のおねえちゃん、えおちゃんの家へ(ジェイジェイの従姉妹のお嬢さん)。ところがえおちゃんは遊びに出払っていてしばらく帰ってこないらしい。1時間半待ってようやく戻ってきたが、私たちも帰りの電車があるので、えおちゃんに挨拶とお土産だけ渡して帰ることに。えおちゃんは非常に残念がってくれて、「来るときはどうしてもっと早く言ってくれないの。友達と遊ぶよりトゥットゥと遊ぶほうが楽しいのに!」と言ってくれた。本当によく面倒を見てくれて、一緒におままごとなり、シャボン玉なりをやってくれたりする、よいお姉ちゃんなのだ。姉妹ええなあ。トゥットゥに妹か弟ができればいいのにの改めて気持ちを強くするのだった。