2016年5月2日月曜日

いろいろな出産

25日に入院して早1週間が過ぎた。入院した最初の1週間は新生児室に大勢の新生児たちを見ることができた。10人近くはいただろうか。新生児室の前を通るたびに私は覗き込み、あまりの可愛いさに頬が緩んだ。飽きないねぇ、赤ちゃんは。

実際、私が陣痛室でNST(ノンストレステスト)をしている時に、隣の分娩室でいきんでいる女性がいた。NSTを始めて20分後くらいに

「フギャー、フギャー」
「おめでとうございます!元気な女の子ですよ!」

と聞こえてきたものだから、まるで自分の前回のトゥットゥの出産を思い出し、追体験している気持ちになった。心の底から「おめでとう~!」と思えた。この病院は地域の周産期医療センターを担っているため、いつも出産があり、常に新生児室には赤ちゃんがいっぱいなのだろうなと思った。

ところが今週に入って新生児室で見かける赤ちゃんは1人のみ。あれ、いつも出産を扱っているというわけではないのかしら。よくよく考えると422日が満月だった。もしかすると満月付近に出産が多いという俗説は本当なのかもしれないと思い、助産師さんにそのあたりを聞いてみた。

ところが予想外の答えが帰ってきた。助産師さんによると、現在出産を終えた妊婦さんは全部で10名弱いるそうなのだが、赤ちゃんのほとんどは35週満たずに生まれてしまったために、NICUに行ってしまったそうなのである。えええ、そんなに!? ひと昔前(周産期医療がない時代)なら赤ちゃん死んでるよ! 中には20週代前半という超早産もあるというから尚更である。

そういえば今朝のNST時、助産師さんたちがヒソヒソと話していた。

「それにしてもすごい、チチすごい。取り上げちゃったわけでしょ。」

どうも救急隊が到着するまでに出産が終わっていたようなのである。もともとこの病院かかりつけの妊婦ではないらしく、別の病院で切迫早産で入院していたが、都合により自主退院してしまったという。そして実家に帰っている時に産気づいてしまい、チチ(おそらく妊婦の父親)が取り上げたという流れのようだ。切迫早産というのだから、彼女の赤ちゃんもおそらくNICUに行っているのだろう。

漫画「コウノドリ」である程度予習はしていった。ここは地域周産期医療センター、いろんな出産があるのである。

出産は病気ではない
だから皆幸せなものだと思い込んでいる
多くの妊娠出産を見れば見るほど思うå
出産は奇跡である
(「コウノドリ」2巻「無脳症」)



その点、私は辺縁前置胎盤&高齢出産のハイリスク妊婦であるにもかかわらず、無事妊娠33週目を迎えた。本日腹部エコーでお腹の赤ちゃんも2100gと順当な経過であることがわかった。ありがたく思った。一つ一つを奇跡と思わなければ。