保育園に一報は入れていたのでそこまで急ぐ必要はなかったのだが、事情のわからないトゥットゥが「お母さん遅いなあ…」と不安に思ってはかわいそうだと思い急いだ。部屋に入るとトゥットゥはいつものように匍匐室にいた。いつものように保育園の先生のひざの上…と思いきや、先生の後ろに立って、腰の後ろに両手をを当てて立っていた。まるで「押忍、応援団っす的」な仁王立ちだった。しかしよく見ると顔はニヤニヤして腰をゆらゆら回していた。かなり笑えるポーズ!
トゥットゥの帰り支度を終えて、保育園の外に出ると弟夫婦が迎えにきてくれていた。先ほどダッシュでとおりすぎたので、改めて会いにきてくれたようなのだ。ティエティエたちは今日は上野のバルデュス展に行ったという。ター君は美術館鑑賞の間抱っこでずっと寝てくれたらしい。なんていい子なの!
弟から「おねえちゃん、あれ(バルデュス)好きでしょ。」といわれた。「もちろん、5本の指に入る。画集も持っている。」と答えた。さすが弟、私の趣味がわかっている。「なんで行かないの?」と聞かれた。「いろいろあって行けないの。」いろいろとは仕事により平日は不可、トゥットゥが保育園慣れるまで週末はゆっくり過ごさせたいので土日は不可ということだ。弟夫婦を羨ましいと思ったが、妬ましいとは思わなかった。私の今の一番の関心事はトゥットゥに安心して保育園に行ってもらうことであり、すんなり美術館に行きたい気分にはなれないからだ。いつか美術館に行きたいと思える時がくる。行ける時がやってくる。その日を楽しみに待とうと思う。
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朝、朦朧とした意識の中でトゥットゥのわめいている声が遠くから聞こえた。あれ、寝室で一緒に寝ているんじゃなかったけ? ジェイジェイの声も聞こえる。時間は朝の5時半。目を覚ましてキッチンへ行った。トゥットゥがお土産の一六タルト(に似たお菓子)の餡を手で握りつぶしてテーブルにこすりつけながら泣いている姿が目に入った。ジェイジェイは困っていた。なんとか泣き止んでほしくてトゥットゥ用のお茶を哺乳瓶に用意しているところだった。
私はジェイジェイに腹が立った。トゥットゥに朝からお菓子なんて食べさせないで! 早起きさせると保育園で午前中に眠たくなって愚図るらしいから起こさないで! しかし一呼吸おいた。夜勤明けのジェイジェイは始発電車で帰ってきて寝室に入ったところトゥットゥが目を覚ましたのだろう。それで可愛くて思わず相手をしてしまった結果こうなってしまったと想像した。きつく問い詰めたいのはやまやまだったがぐっとこらえ、やさしめに質問した。
「なんで朝からお菓子あげてるの?」
「だってトゥットゥがほしがるんだもん。でもせっかくあげたのに何で泣いているのかわからない。」
私は思い当たった。デコ母が一六タルトをあげた時も同じ反応だった。餡の中に栗が入っているのが気に入らないのだ。トゥットゥは栗の食感が苦手なのである。餡の中に栗が入っているのは中央の部分だけであったが、彼女は他の餡にも栗が入っているかもしれないと疑心暗鬼になっているのである。
それを説明するとジェイジェイは納得した。私は泣いているトゥットゥの隣に座って白いスポンジの部分だけ食べさせ、彼女の気持ちを落ち着かせた。泣き止んだ。そしてジェイジェイに冷静に腹を立てた内容を伝えた。すると意外な答えが返ってきた。
「違うよ。俺が寝室に行ったらもう起きてたんだよ。立ち上がってたんだよ!」
え? 一瞬昨日の仁王立ちを想像した。腹を立てていたのだが少し笑えた。やっぱりジェイジェイは悪くないよな。私は笑いながらやれやれという表情で伝えた。
「あれは起きているように見えるけど寝ぼけているんだよ。その証拠にしばらくすると寝るから。」
時間は6時になっていた。ワールドカップ日本対ギリシャ戦が始まる1時間前だ。トゥットゥに起きておいてもらうことも可能だったが、保育園のこともあるので寝かせた。案の定すぐ寝た。朝から親を巻き込んでの一騒動となった。親の気持ちも知らないで(笑)。
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トゥットゥへの気付き
様子
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保育園の成長記録より。身長76.5cm、体重11.5kg。ええ、11.5kg!?先月より1kg増えている。お腹の中のドリームのせいか?
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体調
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昨日の朝、硬い大うんちが出た。何かを産み落としたような達成感だったようだ。もっとスムーズに出ればいいのだけれど。
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食事
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便秘のせいであまり食べず。
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