2015年3月4日水曜日

結婚式の憂鬱

私達夫婦の結婚式が行われるまでのプロセスについて書く。私たちは2012年4月に入籍・引越しを先に済ませ、結婚式を後からやろうと予定した。いざ入籍して、次は結婚式の話を進めていかなければならないのだが、二人とも働いているものだから、ゴールデンウィーク(GW)に入っても家もろくに片付いていなかった。両親にはGWに結婚式の計画をするねと調子のいいことを言ったものの、実際はようやく引越し荷物を解き、結婚生活に足りないものを買い足し、生活基盤を整えるのに精一杯だった。

そしてGWを過ぎても結婚式のけの字の報告もしなかったため、業を煮やしたデコ母(背後にはロミ父)は電話で「結婚式の話は進んでいるのか。」と言ってきた。今、選んでいる最中だとしか言えなかった。事実、本を見てどんな結婚式にしようか、真っ白な中、イメージ作りからのスタートであり、式場見学などまだ先の先だった。

結婚式のイメージを固めたら今度はプランと予算との摩り合わせ。結納金もお祝い金もない中で、どうやって百万円以上の金をひねり出せっちゅうねん。私はなけなしの貯金のほとんどを定期、外貨、投資信託で持っている。今が解約タイミングじゃないんだよと悶えた。ジェイジェイも同じだ。財形でコツコツ貯めているのでお金はあるのだが、使える貯金がもう底を突きかけていた。なぜなら直前に結婚指輪を購入し、私の実家の山口へサチ母を連れて挨拶にきた直後だったからだ。お互いの結婚式とお金の見通しの甘さに自分でもがっかりしてしまった。

ジェイジェイは「結婚式、好きな形ですればいいよ。(望みはかなえてあげる)」と声をかけてくれた。彼なりのやさしさであることは知っている。では問う。お前は今結婚式のために300万円、即金で出せるか? 「○万までなら出せるよ」と行った具合にもっと具体的に提案せい! そんな具合でジェイジェイを恨む気持ちも募った。世の中が「なし婚」の方向に進むのもわかる気がする。

「お金がないんだよ!」

デコ母の3度目の催促だったか。「結婚式はいつ頃になるのか?」 その問いに思わず本音が出てしまった。言外に「そんなに結婚式を望むならあなたたちがお金出してよ!!」そう思った。それくらいお金で追い詰められていたのである。

結婚式をするお金がない。そんな愚痴を聞いてもらったある人は言った。お金かける必要があるのか? 自分の姉はカジュアルなレストランで会費制で80人呼んでやった。ドレスも飾りつけもプレゼントも全て手作りだった。かかったお金は20万くらいだった。それを聞いて、そういったアットホームな手作り結婚式が可能なのかと驚いた。ただその人のお姉さんは若い時に結婚しており、学生時代の独身の友達が多く手伝ってくれたそうだ。手作り結婚式は若くてフレッシュだからいいのだ。

対してアラフォーの自分、学生時代の友達は地方へ帰った。会社の親しい友人は皆ステキな奥様になっていた。誰がその手作りをやってくれる。素人の自分ひとりで? 貧乏くさくなるに決まっている。私のこだわる結婚式のイメージは、東京で結婚式をあげる、冥途の土産に(?)両親にザ・東京といった式場を体験させてあげたい。この一点のみだった。「お金出してよ!!」などと本末転倒である。両親へのプレゼントで臨むのではなかったか。そう思わなければあんな馬子にも衣装的な、恥ずかしい金のかかること、やっとれんわい!

…と気持ちを新たに結婚式準備をがんばろうと思った矢先、トゥットゥを妊娠した。もうこのめでたいムードで結婚式が霞んだ。ありがとう、トゥットゥ。ナイスタイミングでお腹に来てくれた。そこからは結婚式よりもまずトゥットゥと私の体調。ウェディングドレスが着れる妊娠週数でと、あれよあれよと日取りは決まり、両方の両親からまとまった祝い金もあったことで、無事10月に結婚式を迎えることができたのである。

しかしすべて終えてみるとわかる。両親の結婚式だけはやってくれよという願い。家の格やプライド、自分たちの世間様への顔向けという話ではない。結婚式とは自分の娘が、自分たちの共同体を抜けて新しい共同体を築く門出の日、関係者へのお披露目することで祝福を受ける日なのである。結婚式もやれないような甲斐性のない男に娘を嫁がせるのか。ここでふんばれないことには、将来にわたってろくな男ではない。親は娘の行く末を本気で心配しているのだ。将来の肥やしにもならない、やつれるような苦労はしてほしくない。娘親からすると結婚式は娘を手放すための最後の儀式、そして婿を試す最終試練なのかもしれない。





そして今当にこの問題に直面している人がいる。3月3日に入籍した妹のヤマナちゃんだ。ヤマナちゃんの場合はもっと複雑である。夫のサトさんのお母様が入籍直前に直る見込みも不明な難しい病気に倒れられたのだ。本来であれば5月に内輪の結婚式を予定していたそうだが、現にそれもスケジュール的に危うくなっている。

ヤマナちゃんにとっては義母が倒れて結婚式どころではない。しかし式の予定を伸ばしても義母が完治して元気になる保証はない。このままだといつまでも先延ばしになり、おそらく出産イベントなどが割り込んでくると結婚式ができなくなる。それが現状から予想できるからこそ、ロミ父&デコ母は当初の予定どおりの5月を進めるよう希望しているようだった。ヤマナちゃんはサトさん家族の状況と両親の希望との板ばさみになった。

そんな電話が昨日ヤマナちゃんから来た。一番いいのはサトさんが、

「お母さんの検査入院の結果、参加してもいい時期がある程度明確になればそこに結婚式を予定する。不明であればいつまでも先延ばしになるのはヤマナがかわいそうなので、当初の予定どおり5月に結婚式を行う。」

と言うのが角が立たないのではと思うのだが…。

ヤマナちゃんによるとサトさんがこのあたりが疎いらしい。それは今までこういったけじめが必要な場面、判断が難しい局面に出会って学習しなかったことを意味する。それは幸運でもあり、不幸なことでもある。ヤマナちゃんはサトさんの、厳しさのない、人のいい、ふんわりした感じに癒しを感じて好いているのだ。逆の面を見れば、厳しい局面では当てにならない可能性も高い。そこは自分がふんばらないととヤマナちゃんは覚悟を持って自分でこの話をコントロールしようとしていた。

何もそこまで気張らなくても、サトさんに任せなよと喉まででかかった。しかし思い当たった。私もデコ母に結婚式を催促されながら、「なんで私一人が金の心配を…」と思った。もっとジェイジェイに積極的にこの件に関わるように催促してもよかったはずだ。しかしそれをしなかったのは、財形や定期を解約してまでお金を出すつもりはないという私達夫婦の暗黙の了解を盾に、まずは私が前線で戦おう(自分の実家と話そう)としたのだ。それは私とジェイジェイはすでに共同体(家族)になっていることを意味した。こういった試練も夫婦となるには必要なイニシエーションなのかもしれない。そしてヤマナちゃんもサトさんとしっかり夫婦になっているのだと思った。頼もしかった。

ただロミ父・デコ母の親の気持ち「結婚式をしてほしい(しっかりしんさい、サトさん!)」もわかる。こういうときは自分が出てきた実家の気持ちにもなるもので、やはり可愛い妹に苦労をさせたくないという姉心もあるのだった。しかしヤマナちゃんが板ばさみになっていちばん苦しんでいる。彼女の気持ちが一番しっくりくるように。サトさんのお父さん、お母さんを気遣いたいのであれば、結婚式は後回しにしてもよいと思う。ただいついつ結婚式をする、もしくはいつ結婚式をするか決めるという期日だけはロミ父・デコ母に伝えてあげてほしい。待つほうは確証(約束)が欲しいのだ。一応その修羅場をくぐったので今なら言える。それだけ伝えて電話を切った。





トゥットゥへの気付き
様子
絵本「ねこねこ 10ぴきのねこ」が好きすぎて、のら猫を見るたびに「ねこねこ10ぴき!」と叫んでいたが、先日1匹の猫を見て冷静に「ねこねこ1ぴき」と行った。正しい、が…。
体調
下剤はまだ必要だが排便が好調になってきたので、整骨院でのマッサージは今週をもって終了とする。
食事
保育園から帰ってきたおやつに酵素入りカスピ海ヨーグルト。一緒に食べる私のほうの便が快調だわ。