「はじめての一人で見る布屋」と書いたが、日暮里繊維問屋街自体ははじめてではない。デコ母が洋裁が好きで、雑誌「ミセスのスタイルブック」を眺めては洋裁をする者たちの聖地・日暮里問屋街に想いを馳せ、上京するたびにそこに布を買いに行くのだ。山口の田舎者、且つデジタルガジェットを使いこなせない年配者では難易度が高いと思われる東京の交通機関を使いこなして…。まさに情熱の成せる技である。その母に一度付いていったことがあるのだ。
お店の場所も知っている。どこに何が売っているかも知っている。布の買い方も知っている。だから大丈夫だと自信を持ってお店に入った。入った、入ったのだが…。膨大な布、布、布。シーツだから綿100%、ある程度これくらいの薄さというのは想像がつくが、布を触っていると何がいいのかわからない。ローン、シーチング、ドビー、ブロード、ビエラ、ガーゼ…こ、これは織の種類ですか?心の中は半泣きになりながら、山口のデコ母に電話をかけた。こういう時に限ってつながらない。「保育園、シーツ、布、種類」と検索してインターネットで調べておくのだった。後悔先に立たず。
トゥットゥはガーゼタオルをちゅーちゅーと吸いながら寝るため、ガーゼ生地がいいのかもしれない。ガーゼ生地の風合いに近いオーガニックコットンの布を見つけた。値札を見る。1M(メートル)1700円…え? 敷、掛布団カバー合わせて約6Mいるので1700円×6M =10200円!? 常識で考えてシーツにそんなにお金を出せるわけない。これはきっと赤ちゃんの肌着や小物を作る用の生地なのだ。仕方なく保育園のサンプルで見た布と同じ織、厚さを思い出しながら、気に入った柄を選んだ。
買い物が終わり帰路についたときデコ母から電話があった。私は小学生が母親に今日あったことを話すように日暮里繊維問屋街での体験談を話した。デコ母は電話の向こうで笑っていた。「あんな寝方をするトゥットゥちゃんだったらガーゼ生地なんかがよかったかもね。」 やはりそうか!私の見立ては間違ってなかったか。しかし私が買ったのはおそらくシーチングである。これを買った後に1M500円のガーゼ生地を見つけたのだけれど時すでに遅し。「困ったら縫ってあげるわよ。」家庭科の宿題を手伝ってくれた母の頼もしさがよみがえってきた。母はいくつになっても母なのである。ありがとう、お母さん。
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家に帰るとサチ母がお出迎え。「トゥットゥがお昼寝していることだし、私がいるうちに早速ミシン使っちゃいなさいよ。」と勧めてきた。買ってから一度も出していなかったミシンをおっかなびっくりで取り出す。説明書を見ながら、下糸の準備。ボビンに糸を絡め取り、下の釜にセットをする。そして上糸の準備。順番に糸案内にかけていく。実に高校の家庭科以来である。横でサチ母が「私、雑巾しか縫ったことがないから頼ってもだめよー」と完全に傍観者を決め込んでいる。
準備完了。まずは今日のところは白い布で作る名札縫いだ。これは水天宮でもらった腹帯で作ると決めていた。きっと保育園でトゥットゥを守ってくれるだろう。慎重に裁った布を押さえのしたに入れて、はずみ車を回して針をセット、手元のスタートボタンをオンッ…ぎゃあああ、はやあああい! そうだ、このジャノメのミシン は最低速度でも速いとAmazonレビューに書いてあった。それでもロック機能がついていて好評価だから買ったのだ。サチ母と女子校生のようにきゃあきゃあ言いながらなんとか直線を縫い終えた。ミシン速度には早速慣れた感じだ。
雨模様だったが熱い一日であった。まだ大物(シーツ本体)が残っているけどね。
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トッゥトゥへの気付き
| 様子 | 大好きなおばあちゃんと一緒。たくさん遊んでもらった。 |
| 体調 | よいうんち×3。適切な大きさ、硬さ。マルツエキス万歳。 |
| 食事 | メロンパン半分、クリームパン半分。パン大好き。小麦の後は便秘気味になるので要注意。 |