今朝ははっきりしない空模様だったのが、昼前に出かける頃には青空が見えた。三月というのに相変わらず寒く、悠然と朝寝をしていたトゥットゥをたたき起こしてGAPの紺のピーコートを着せる。これでいつも男の子に間違われる。ベビーカーのひざ掛けには貼るカイロを仕込む。靴下を履かせる。靴を履かせる。これで外出準備OK。どきどきしながら保育園に向かった。
保育園に着くと二歳児くらいの子たちが散歩に出かけるところだった。決して珍しくはないであろうトゥットゥを覗き込んでいく様子を見て小さい子はより小さい子が好きなんだなということを感じた。引率する先生に挨拶をして、事務室はここから入ってよいかと尋ねる。どうぞという声に促されて背筋をぴんと伸ばす。事務室には園長が待っていた。こういってはなんだが、保育園の先生は化粧っ気がなく、手入れの楽なボブ(主におかっぱ頭)の人が多い印象だったのだが、目の前の園長先生は綺麗に化粧をされて、髪もつやつやで、綺麗な方だった。そして手を見ると顔の綺麗さとは不釣合いなくらいゴツゴツとして、ああ職業人の手だなあと別の美しさを感じた。
トゥットゥをひざの上に乗せて話を聞いた。最初はトゥットゥの来週の面談までに準備しておかなければならいことを話された。そして私の就業形態のヒアリングは「保育園には何時に送ってこられますか。」という質問が合図だった。私はジェイジェイと相談して、帰りが遅いお父さんに少しでも娘とふれあいの時間をと思い、ジェイジェイが送り当番と決定していた。そしてジェイジェイは会社の自席には20分前には着座しておきたいということで、そこから逆算してトゥットゥを送っていく時間を考えていた。
ところがである。その旨を話すと次のように言われた。「保育園に預ける時間は就業時間と往復の通勤時間を足したものだけと決まっているのです。お母様が送ってくることはできませんか?」 それはジェイジェイが送る時間よりも20分も繰り下がるということだ。そしてそれは同じ職場の私が9時ぎりぎりの着座を余儀なくされることを意味する。せめて5分前の着座ができないものか。通勤時間をさばを読むしかないのか。会社に証明してもらわないと…。
それ以外にも次のようにも言われた。「『保育の基本時間』は8時30分からスタートです。その前は職員の数が少なく、安全上からもなるべくこの時間に近くなるように送りをお願いしたいと考えています。また朝の20分は大きいです。幼い子の身支度など貴重な時間となりますから、考えなおしていただくことはできますでしょうか。」 やんわりであるが毅然と私たちの就業事情、家庭の事情は拒否された。当たり前である。保育園が考えるべきは子供の安全なのである。働いている私たちの事情を考慮しろと声高に言う前に、子供の事情を一番に考えなければならないと気持ちが切り替わった瞬間であった。親になるというのはこういうことなんだろうな。
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今日は正真正銘の桃の節句の日。お祝いは土曜日にやってしまったものの、お雛様には雛あられをお供えしてトゥットゥの無病息災を祈る。うちにやってきたばかりのお雛様は美しくもがらんどうな感じだったが、こうやって念をこめることでだんだんうちのお雛様になってきた気がする。来年もよろしくお願いします。
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トッゥトゥへの気付き
様子 | 9時から朝寝。6時起きしたせいか。 |
体調 | 大泣き大うんち。切れ痔。かわいそうに。毎日うんちが出ますように。 |
食事 | 山口のおばあちゃんから荷物が届く。自分用のおやつを見つけた瞬間に「わあ!」だって。菓子袋を開けてあげて食べさせた。満足げ。 |