2014年8月3日日曜日

アンパンマン・フラッシュ

ネットの記事や子育て漫画でよく見かけるのが、おしゃれを自負するお母さんがシックなブランド物の服を子供に着せようとするも子供は拒否をし、そのうち服だけでなく子供の要求で日常のあらゆるものがキャラクターに侵食されるというというものだ。

先日実際に背がスラっと高くて見るからにおしゃれなお母さんが4歳くらいの女の子の手を引いていた。女の子はベージュの涼しげなワンピースを着て、茶色の皮のサンダルを履いていた。それだけで親のセンスのよさがわかった。が、その背には真っ赤なアンパンマンのリュックが背負われていた。やはりここもそうか…。キャラクターもの、小さな子供を持つ家庭は逃れられない運命なのか。

そういう私は普通の固め職業の会社員なので、おしゃれ過ぎるほどおしゃれではないものの、それなりにこだわりもある。プリキュアのTシャツや靴はマジ勘弁と思っている人間だ(作品としてのプリキュアは好きだが)。しかしうちだけが例外ということはなく、ディズニーから始まって徐々にキャラクターものが揃ってきた。私が買うことはないにもかかわらず徐々に集まってくるのだ。それだけ子供用品にキャラクターものが多いことを意味するが、そのキャラクターなら手元に置いてもよいというなんとなく基準が私の中にあることも事実なのである。





2013年11月に私の山口の実家に帰ったときに、滞在中にトゥットゥが退屈しないようにと西松屋におもちゃを買いに行った。滞在中だけのものという割り切りでアンパンマンのタンバリンを買った。またそれとは別に小さなアンパンマンのぬいぐるみが用意されていた。デコ母の知り合いにもらったという。デコ母はタンバリン共々持って帰ってよいと言ったが、そうするかどうか悩んだ。家にキャラクターものの侵入を許してしまう! しかし実際にアンパンマンがかわいいと思ったので東京の自宅に持って帰った。

2014年5月、平泉に遊びに行くと大叔母がトゥットゥへのお土産に知育玩具を用意してくれていた。それはアンパンマンのパズルボールだった。知育玩具はまだ一つももっていなかったので素直に嬉しいと思った。

そして先週山口のデコ母から荷物が届いた。その中に西松屋で見つけたというスリッパが入っていた。スリッパを履いて歩けるほどまだ器用ではないが、電話では「かわいかったからつい。」と言っていた。それはアンパンマンのスリッパだった。キャラクターものとはいえアンパンマンだがセンスがいい。かわいい。デコ母の送りたい気持ちはわかった。

アンパンマンが増えていく…。手元に集まるとはこういうことなのだ。

しかしプリキュアはダメでアンパンマンならいいのか。キャラクターものを排除するなら小さな芽を摘むべきではないか。でもデザインとしてアンパンマンは完成されている。それはアニメ絵に見られる媚(具体的にはキラキラ目や細い手足、可愛いと思わせる狙った仕草など性的な魅力)がないことを意味する。ミッフィーしかり。スヌーピーしかり。そういったところが私のぎりぎりの基準なのかもしれない。




その事件は昨日起こった。トゥットゥがものの道理がわかるようになってきたからか、先週あたりから玄関ドアを指して「ばあば、ばあば」と言うようになった。おそらく先々週病気でサチ母が看病に頻繁に来てくれたため、おばあちゃんは玄関からやってくるを意味するのだろう。転じておばあちゃんはどこ?、おばあちゃんに会いたいということを指しているのではないかと想像した。それを知ったジェイジェイは「サチ母呼んじゃう?」と言った。息子のジェイジェイからしたら、頻繁に孫に会いたいサチ母の希望を叶える親孝行である。私も先週たっぷりお世話になったことであるし、異論はなかった。

予想通り(?)喜び勇んでサチ母はやってきた。ランチの差し入れとしてデパ地下の古市庵でトゥットゥの好きないなりずしを買ってくると事前にメール連絡があった。しかし実際の差し入れはそれだけではなかった。ビックカメラの巨大な包みを持っている・・・。

アンパンマンの手押し車!!!

トゥットゥは保育園にお迎えに行くとかならずテラスにおいてある手押し車を押して遊んでから帰る。手押し車が大好きなのだ。

以前、保育園の手押し車を押すトゥットゥの写真をメールでデコ母に送ると次のように言った。トゥットゥが1歳を過ぎたあたりで、お父さんと相談して自分たちも買って送ってあげようと思っていた。なぜなら私を含めた三兄弟が幼い頃よく遊んだことを覚えていたからだ。しかし東京の狭い家では邪魔になるに違いない。贈りたいのはやまやまだが我慢しよう。こんな会話が山口のおじいちゃん、おばあちゃんで行われていたのだ。しかしその写真を見てやっぱり贈ればよかったと後悔したと言った。

対して、何回かトゥットゥのお迎えをお願いしたサチ母は手押し車のことを身を持って体験していた。だからこそトゥットゥにそれを贈ると喜ぶことを知っていた。

「こんなに大きいものを買ってきてジェイジェイに叱られるかと思ったんだけど、もう我慢が出来なくて買っちゃった。」

サチ母は少し悪そうな顔をした後満面の笑みをした。大物のアンパンマン。これで5つ。まるでポーカーの役のフラッシュではないか。それまではおもちゃ箱になんとかしまっておけたが、これは無理だ。家の中が一気に子供のいる雰囲気に染まった。

ジェイジェイは「なんでこんなでかいもの買ったんだよー」と責めたが、それ以上は何も言わなかった。私は少しだけ山口の両親に買わせてあげたかったと思っただけで、サチ母を責めるつもりはこれっぽっちもなかった。なんていってもトゥットゥが一番喜んでいる。それでいいではないか。キャラクター物が増えるのは愛情の証、それで侵食されていくのも悪くないなと思った。







トゥットゥへの気付き
様子
病気をしてお風呂に入らなかったり、お父さんに入れられたりといつものお風呂ペース崩れたせいか、シャンプーが苦手になって泣くことを先日の夏休み旅行で知った。
私がお風呂に入れればシャンプーは大丈夫かと思ったが、そもそも膝の上で抱っこであお向けになることを拒んだ。仕方なく先週は立った状態で洗う毎日。すすぎが上手にできない。当然だが水が顔にかかって泣く。
今日シャンプーハットを買ったのだが被ることを拒否。どうしようかね…。
体調
旅行明けの下痢からずっとうんちが出ていなかったので心配していたのだが、金曜日からいい感じのうんち。
食事
サチ母訪問でいままで頑として食べようとしなかった桃のうまさに開眼。掃除機のように桃を食べていた。