2014年9月3日水曜日

ドヤ顔

「ドヤ顔」と言う言葉がある。私はこの言葉を初めて聞いた時はてっきり「ドヤ街」からきているものかと思い、日雇い労働者の、つまり肉体労働者のたくましい、いかつい顔のことを指すのだと思っていた。ところがテレビでの使い方を見ていると、関西人が主に使う「ドヤ!」が転じて、自慢げな顔を指すことがわかった。なかなか実生活でこの顔をしている人を見かけないし、していることがわかれば、結構失笑もののように思える。子供だけが微笑ましく思える対象なのかもしれない。

9月1日は防災の日で、保育園で訓練が行われた。具体的には、私たち親は16時に会社を出て保育園に迎えに行くというものだ。お迎えの段取りや場所が通常と異なることから、それを覚えてもらうというのが趣旨らしい。そして本格的な災害の場合、ベビーカーや自転車といった乗り物での移動はままらないわけで、それも想定して抱っこ紐、もしくは徒歩でお迎えに来るように言われた。

通常ばベビーカーで送り迎えをする私もこの日はその趣旨を組んで抱っこ紐で登園することにした。トゥットゥ11kg。保育園までの片道10分。ちょっとした罰ゲームである。しかし抱っこが嫌いな子供などいるはずもなく、トゥットゥは初めての抱っこ登園に目を輝かせた。私はあまりの重たさにひーひー言いながら保育園に向かい、ようやく到着して抱っこ紐を外すと、トゥットゥは「もう終わりなんだ…」という顔をした。

その後、会社を16時に出て子供引きわたしの訓練も無事行われ、帰りもトゥットゥを抱っこをして、対面でおしゃべりしながら帰った。行きも帰りもしんどかったが、一年に一度の話だ。トゥットゥの嬉しそうな表情を見るとたまに母子密着で10分歩くのもいいのかもしれないと思った。





事件は翌朝に起こった。

「トゥットゥ、保育園行くよー」

会社に行く支度の済んだ私は寝室の布団の上で遊んでいたトゥットゥに声をかけた。のれん越しにベッドから降りる彼女の姿が見えた。私はいつものように玄関でベビーカーをセットして彼女が来るのを待った。

寝室からトコトコ歩いてやってきた彼女が手にしていたものは…抱っこ紐だった。顔が輝いていた。寝室の入り口においてある抱っこ紐を取ってくることができたのだ。

「お母さん、これで保育園に行くんでしょ!」

言葉こそないが、表情がそう言っていた。うわあああ、可愛い。自慢げな顔。これが「ドヤ顔」と言うのか!妙に納得した。

しかし私は一瞬頭を抱えた。抱っこで行ってやりたいのはやまやまだが、昨日は特別な日だったため時間も多めに見積もって行動した。今日はその余裕時間はない。もうすぐにベビーカーで出かけなければならない。トゥットゥに通じるかどうかわからないが、私はすぐに説得に入った。

「今日は抱っこ紐では行かないよ。いつもどおりベビーカーで行くよ。」

おそらく通じたのだろう。あっと言う間に顔が曇った。もう泣きそうである。

私はさっきのドヤ顔の可愛さが忘れられなかった。あれに応えてあげたいと思った。

「わかった。特別だよ。今日だけ抱っこ紐で行くよ。」

家に帰ってから抱っこ紐を見つからないように押し入れの奥に隠したのは言うまでもない。





トゥットゥへの気付き
様子
土曜日の浣腸の一件で、甘えん坊モードになったらしく、常時べったりとくっついてくる。よほど大変な体験だったのだろう。甘えさせてあげようと思う。
体調
下剤ラキソベロン、3滴からスタートといわれたが、ちっとも効かないんですがー。現在5滴に増量中。
食事
薬を飲ませるための戦い…。野菜を食べないのだから、薬の入った飲み物や食べ物を口にしようか(いや、しない)。ラキソベロンは味がないと聞いていたのだが、寝る前に飲む飲み物をものすごく警戒している。