2014年10月3日金曜日

中耳炎やってしもうた

赤ちゃん用品コーナーに鼻水を吸う道具があるが、今まで買ったことがなかった。つまり今まで一度も使ったことがなかった。こう書いているということは、今まさに使っているということだ。トゥットゥは最初、その形状を不審がり、さらにジュゴゴゴゴッという音と共に鼻水が吸われていく強引さに泣きべそをかいていたが、吸われた後に鼻が通るのに気付いて、目をきらきらさせながら鼻呼吸をした。その後、鼻水吸いの用具を出しても「よろしくお願いします。」という殊勝な表情をするようになった。





そもそも鼻水を吸うことになったのは、先週の土曜日(9月27日)にさかのぼる。ジェイジェイが朝トゥットゥと戯れていたら、突然右耳の外耳にかさぶたが付いていると言った。どれどれと見に行くとそれは耳垢が流れ出てこびりついたようなものだった。耳垂れというやつだ。その日は便秘の薬をもらいに小児科にいく予定だから、そのまま病院で聞いてくることにした。私はこの時点では、耳が何かしら病気であるとは思ってもみなかった。

10時半頃小児科に行った。ここ1ヶ月の便秘改善大作戦の経過を先生に話した。下剤のラキソベロンが6滴必要であること、たまにそれでは効かないこともあることを話すと「長期戦ですね…」と静かに言われた。トゥットゥのうんちの出がいい日か続いたら、1日下剤を抜いたりして素人判断で薬フェードアウトのコントロールをしようとしていたのだが、下剤こそ毎日飲ませてほしいこと、フェードアウトは酸化マグネシウムの量を減らすことからだと注意された。すいません…。

便秘の見立てが終わって、「便秘ではないのですが…」と言って右耳の耳垂れの件を切り出した。

「耳垂れが出るということは急性中耳炎が進行していることがほとんどです。耳の奥が腫れて、膿と血が混じったものが出てきているのですね。それが鼓膜をやぶることもあります。」

と言いながら耳の奥をライトを当てながら見てくれた。鼓膜を破る!? そんな大変なことがトゥットゥの耳の中で起こっていたのか? それに気付けなった私は母親失格なのではないか? しかし急性中耳炎で見られると聞いていた高熱、痛みによる不機嫌や耳に手を当てるしぐさ、耳が聞こえなくなる様子などは一切見られなった。誰より早く飛行機の飛ぶ音を捉え、耳のよさを示していた。なぜだ…。そんなことを考えていたら、

「あー、やっぱり右耳は急性中耳炎。必ず耳鼻科に行ってくださいね。」

と念を押された。私の母親失格云々の反省は今はどうでもいい。まずはトゥットゥの耳だ。このまま耳鼻科に直行だ!





現在時刻は11時半。自宅近所に評判のN耳鼻科医院に向かった。病院に付くといつも混んでいるといううわさの割りには、病院前の自転車が少ない。病院の玄関も暗い。土曜日休診なんてことないよね、と思って玄関前に行くと、「本日は都合により11時で診察を終了しました。」と張り紙があるではないか! こんな日に限って。

しかしすぐに次の耳鼻科を思い出した。以前、0歳児クラスで一緒だったS君が緊急で耳鼻科にかからなければならなくなった時のことだ。N耳鼻科はお年寄りが多くすぐに見てもらえないということから、別の耳鼻科を探していた。お母さん友達に代わりの耳鼻科を紹介してもらい、自転車に乗ってそこに向かっていた時、私とばったり会ったのだ。「S耳鼻科を探しているが、見つからない。」そういって焦っていたので、一緒に地図アプリで探してあげた。

それが今、役に立とうとしている! 家からは遠いもののすぐにS耳鼻科医院に向かった。土曜日は昼の1時まで診察をしていた。ぎりぎりセーフ。先約が子供も含めて5名ほどいた。ほどなくして0歳児クラスで一緒だったT君とそのお母さんが待合室に入ってきた。

「あら。久しぶり!」

T君は10日前に風邪を引き、鼻水だけが止まらないため耳鼻科に来たそうだ。その話を聞いて「鼻水だけで耳鼻科にくるもんなのか?お母さんはずいぶん心配性だな。病院が好きなのかしら。」と思ったが、不思議そうな顔をしている私を見て察したのか、

「小児科にも行ったんだけどね。風邪は治ったって薬は出してもらえないし。ほら、中耳炎になったら怖いじゃない。上のお兄ちゃんがそんなことがあったからさ。」

と言った。そういうものなのか。さすが先輩お母さんだと関心した。





T君お母さんとおしゃべりしながら20分程度待つと順番が回ってきた。中村メイコさんに似たおばあちゃん先生で、子供の扱いになれているようだった。すぐに台の上にトゥットゥを乗せ、寝かせた状態で耳を診断してくれた。

「右耳は急性中耳炎。切開しましょう。鼓膜は破れていないわね。」

トゥットゥは耳垢をとるのに長い麺棒を突っ込まれたり、耳の奥を見るために小さなラッパ型の金具を挿されたりと、耳に挿入されるたびにすごい勢いで泣き喚き暴れるので、最終的にはバスタオルで簀巻きにして、私と看護師の女性に押さえつけた。先生はトゥットゥの耳に挿した小さなラッパ型の金具を通して小さなメスらしきものを突っ込んですばやく切開した。右耳から血膿があふれた。

「次は左耳…まあ、滲出性(しんしゅつせい)中耳炎。鼻垂れに多い病気ね。風邪引いてたでしょ。」

図星だった。トゥットゥは7月にひどい風邪をひき、8月はずっと鼻を垂らしていたのだ。しかし子供が鼻をたらしているのは自分の幼い頃はよく見られた光景だったので、熱や咳がなければといいと思って放置していた。8月最後の週にようやく鼻水が引いたかなと思った頃、9月の第1週に高熱を伴う風邪を引き、そこからまた鼻水をずっと出していた。

「子供は鼻がかめないでしょう?鼻水が詰まると耳管を通って滲出液が出ていけないのね。それで耳に水が溜まって中耳炎になるの。経過を見たいから来週も通ってらっしゃいね。」

まさにT君お母さんの言っていた悪いケースがトゥットゥの身の上に起こったというわけか。なんてこったい。





保育園の帰りにS耳鼻科に寄ろうと思ったが、保育園から徒歩で20分あり、診察時間18時の耳鼻科に寄るのは厳しかった。週明けの9月29日(月)に会社を早退して中耳炎の経過を診察してもらい、10月1日(水)に保育園からダッシュして17時55分に病院に到着して、なんとかすべりこみでしてもらった。

「まだ鼻が出ているから、夜に鼻を吸ってあげて。」

と中村メイコ似の先生に言われ、この時ドラッグストアで鼻水吸いを買って帰った。できればもう二度と風邪からの中耳炎にはしないぞと誓った(最近誓うことが多いなあ…)。先生に勧められたとおり、3ヶ月に1回は耳掃除と耳の診断で行こうと思う。






トゥットゥへの気付き
様子
耳鼻科で再会したT君のお母さんに誘われて、29日(月)夜、0歳児クラス同窓会(通称よちよち会)に参加。男の子の中で紅一点のトゥットゥ。男の子たちは初めての他人の家で皆泣いたそうだが、トゥットゥは緊張していただけで泣かず。
男の子たちはおもちゃに熱中して遊ぶか、お母さんに熱中するか(抱っこ)のどちらかだったが、トゥットゥは私無視で他人の家を探検して歩き回っていた。その度に「そのお部屋はダメ!」「階段はのぼらないで!」と大変だった。他のお母さんからは「トゥットゥちゃん、一番アクティブ。」と評価(マイナス評価?)をもらう。
トゥットゥが気に入ったのは部屋に置かれた滑り台で、滑る前に滑り台のてっぺんで必ず泣きべそをかくが、滑り終わるとスッキリした顔をしてまた滑り台に登るを繰り返していた。バカ…。
体調
10月1日(水)の段階で中耳炎の腫れが引く。抗生物質は終了。
食事
よちより会ではいろいろお食事が用意されていたが、一切食べなかった。