「(手を)つ~ないで」
今トゥットゥのブームワードだ。これらは自分の遊び場近くに親を配置するために親のところへ来て手を引いて元いた場所に連れていく行為とセットだ。休日は私が家事をして、ジェイジェイがトゥットゥと一緒に遊んでいることが多い。彼が所用でその場所を立つとトゥットゥはすぐに立ち上がって探しはじめ、見つけると「いっしょに」「つ~ないで」と手をひっぱっていく。例えば「お父さんはトイレだよ。お母さんが相手しようか?」と声をかけても「おとーたんと」とご指名だ。もっぱらこの言葉は一緒に遊んでもらうお父さんへ向けられた言葉である。
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1月5日。お正月明け、約1週間ぶりの登園である。朝からものすごく機嫌が悪かった。当然といえば当然で、お正月はお寝坊が許されたのが、いきなり今日から朝早く起こされて、着替えろと言うのだから、意味がわからなかったのだろう。ジェイジェイは一生懸命あやしてくれたが、一向に効かない。大暴れでオムツさえはかすのに10分以上かかった。お手上げだった。
この日セミナー受講でのんびり出発のジェイジェイとは違い、私は9時に始まる会社の年始の挨拶までにフロアーに到着しておきたかったため、トゥットゥをはたから見れば実に事務的に(非情に?)扱った。トゥットゥをぎゃんぎゃんに泣いたままにして、身支度と家事を済ませ、彼女が泣き疲れた頃にベビーカーに乗せて出発した。ベビーカーに乗せたトゥットゥの顔は、力尽き果てて無表情だった。頬の涙の跡と流れ出る鼻水がそれまでの行動を語っていた。
保育園に付くとトゥットゥの勘は少し戻ってきたようで、目に光が入り始めた。ベビーカーから降りると、私が帽子や手袋を取り、靴を脱がせる。手をつないでいつもの入り口から入り、先生に声をかけてもらい、自分で手すりを使って階段を上って教室に行く。教室に入るとコートを脱がせ、靴下を室内履きに履き替えさせる。そしてトゥットゥは私の補助で石鹸を使って手を洗い、持ってきたタオルで手を拭く。
さあ、連絡帳を持たせて、「先生に『どうぞ』するんだよ。」と言って、皆の遊ぶエリアに行こうとしたときだった。
「お母さんとつ~ないで!」
トゥットゥは必死な顔をして私に片手を伸ばした。ここでお父さんにばかり向けられる言葉が出ようとは! 少しうれしかったものの、すぐに休み明けで不安なのだと気づき、いつもならしないのに手をつないだ。そして保育士の先生のところに行って、連絡帳を渡した。いつもならここで「じゃあ、バイバイ。会社行ってくるね。」と手を振って済むのだが、彼女は手を離さなかった。保育士と一緒に入るはずのほふく室に行くのに私をひっぱった。
「お母さんもいっしょに!」
結局、保育士の先生に
「お母さん、ぎゅーとしてあげてください。それで大丈夫。あとは任せてください。」
と言われて、その通り抱いてあげて体を離した。今にも泣きそうな顔にあえて笑顔でさよならを言って別れた。心が痛んだ。
大人でも長い休み明け、職場に行くのは不安なものだ。子どもだって久しぶりの場所であれば当然そうなのに、やさしい先生や大好きなお友達に囲まれた気楽な環境だから大丈夫だと思っていた私が甘かった。朝の大泣きからもっと気遣ってやればよかった。
「いっしょに」
「(手を)つ~ないで」
私は彼女にとって一緒にいるべき人なのである。彼女にそれを言わせてはダメだ。彼女の手を取るのが当たり前の人でなくてはならない。
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トゥットゥへの気付き
様子
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結局、次の日の登園はがまんしきれず泣き出してしまった。次の日は「お母さん抱っこで!」と手つなぎ以上のものを要求。よほど心配性なんだろう。しかしそれを素直に出せる子でよかったような気がする。自分が年中くらいの時にそういった時「不安なんだけど、どうやって表現すればいいんだろうね、これ。」みたいなことをぼんやり考えていたことをたまに思い出すので。
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体調
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うんちがまた詰まってきました。忌忌しき問題です。
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食事
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私の作るおかずは食べない(一口も手をつけない)が、お父さんの作るおかずはよく食べる。なーぜーだ。見た目なのか?
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