2015年3月13日金曜日

面倒見のよい気質

同じくらいの月齢の娘(一人っ子)を子育て中の友人の話。彼女は専業主婦なのだが、毎朝決まった時間に洗濯をして干すという行為を繰り返していると、その時間になると娘が洗濯機のある場所まで母親をひっぱっていくらしい。いざ干す段階になると、ハンガーやら洗濯ばさみやらをひっぱりだして、見よう見まねでいろいろお手伝いをしてくれるとのことだった。もちろん何もお手伝いにはなっていないのだけれど、娘さんのその心意気が立派だと思った。

ところがそのお嬢さん、行き過ぎることがあるようで、洗濯以外にもお母さんの世話を焼こうとするのだった。それで電話の先で

「気持ちはわかるんだけどさー。お世話をしたい気持ちが全部私に向かってくるわけよ。それを邪険に扱うとキれるわけだ。正直邪魔なことが多くって、家事が滞って大変なんだよねー。」

とぼやいていた。確か2歳頃になると、小さなものをお世話をしたくなる性質が前面に出てくるのではなかったか。傍からみると母娘のやりとりは微笑ましく、理想論として子どもに付き合ってあげて自立と成長を促しましょうとかなんとかと言うことになるのだが、日常の家庭運営している立場からすると、フラストレーションになるのもわかる。家事と子育て、両方やる者はこのジレンマに陥るのである。

ふとそんなにお世話が好きならと私は電話でお世話人形のぽぽちゃんを勧めた。早い子だと1歳半あたりからいろいろとお世話をする、例えばベビーカーに乗せて運んだり、ご飯を食べさせたりするのを児童館で見てきたからだ。

その3日後、すぐに彼女から連絡が来た。ぽぽちゃんを買ったと。すると効果てきめん。お嬢さんの情熱は半分以上はポポちゃんに注がれ、1時間はお世話で熱中しているようになった。特に下の世話をよくしていると(笑)。きっとお母さんが自分にしてくれてありがたいなあと思っていることをそのまましてるんだなと思った。1時間立つと「ぽぽちゃんはねた。」と言って、人形を放り投げて母親のところにやってくるのはご愛嬌。1時間も集中力が持つとはすごいものだ。彼女は洗濯好きな娘を見越して、すぐに洗濯セットも投入する予定だと言った。

対してうちのトゥットゥ。昔ぬいぐるみをお世話するそぶりを少し見せたものの、基本持ち歩くだけで、何もしない。仕方ない。洗濯に限って言えば、私の洗濯の時間帯は早朝で彼女はまだ寝ている時間だからやり方を知らなくても仕方ない。最近ようやく私の夕方の食事の準備が気になって

「トゥットゥもー!」

と両手を上げて私に訴えかけてくるので、台所のシンク前に食卓の椅子を置いて、そこに立たせて手伝いの真似事をさせている。例えば一緒に米を研いだり。ジャガイモを洗ったり。玉ねぎの皮を剥かせたり。それはお母さんの世話を焼きたい、お手伝いしたいというよりも、「蛇口の水、気になるのよ!水遊びしたいのよ。」ということだということは最近わかった。うわー、自分本位。

ただ、「トゥットゥはお手伝いができるんだね。すごいなあ。」「お手伝いしてくれて本当にありがとう~。お母さん助かったよ~。」、と褒めちぎるとまんざらでもないような顔をして、その後の独り遊びにしばらく興じてくれるので、この作戦を使っている。





子供の成長について書かれた本やインターネットの記事を読んでいると、2歳くらいになると子供は自分より小さなもののお世話をしたいという気持ちが芽生えるのが標準なのだと思っていた。女の子は特にだ。トゥットゥがそこまで積極的にお世話するそぶりを見せなくても、それは歩くのが遅い、おしゃべりが早いなどという個人差だと思って、特になんとも思っていなかった。

しかし最近になって、この面倒見のよさというのは、どうも気質なのかもしれないと思うようになった。昔からジェイジェイが「トゥットゥはとろりんちょ(トロい、にぶい、のんびり屋)」と言っていて、そんなことないよ!と否定したのだが、それもあながちハズレではないなと思い始めた。

保育園にMちゃんという3月生まれの女の子がいる。2月生まれのトゥットゥの下には3月生まれのMちゃんともう一人男の子のYくんだけが年下ということになる。このMちゃん、1ヶ月遅れの誕生日ということを差し引いても、トゥットゥに比べて言葉がずっと遅い。意思伝達という面から見ればトゥットゥのほうが優に先行している。にもかかわらず、私から見ても大変なお世話好きな女の子なのだ。言葉ではなく態度と表情でお世話をやくのだ。具体的にどういう行為があるかと言うと…

よくトゥットゥと朝の送りと夕方の迎えの時間帯が一緒になる。すると朝はMちゃんはトゥットゥのルームシューズを取ってくれる。Mちゃんのほうが早く来ていると、トゥットゥのところにさーっと寄ってきて、両手で抱きしめて出迎えてくれる。あまりにも歓迎が熱烈すぎてアタックされることもあり、先生に止められることもある(笑)。そして夕方、私がお迎えにくると、トゥットゥに「貴方のお母さんが来たよ。」と手で叩いて知らせる。それが強烈すぎて先生に止められることもある(笑)。先にさよならをすることになると、一生懸命手を振ってくれる。

では他の月齢が上の女の子たちがトゥットゥの世話をやくかと言うとNOだ。例えば送り迎えで顔を合わせる夏生まれのKちゃん。体を動かすことが上手で、2歳になる前から保育園の帰りに鉄棒にぶら下がって明るく感じのよさそうなお母さんと遊んでいるところを何度も見かけた。トゥットゥは2歳になってようやく鉄棒を掴めたくらいで、ぶら下がることはまだできない。Kちゃんはさぞや快活なのだろうと思ったら、何度か顔を合わせるうちに総合的にどんな子かがわかってきた。彼女は大変警戒心が強く、いわゆる顔見知りなのだ。他の子を構うなんてとんでもない!よって半年も月齢の遅いトゥットゥは宇宙人、基本絡まない。そうなるわな。

そんなわけで、トゥットゥもおしゃべりがずいぶんできるようになった12月あたりから、家に帰って誰と遊んだのかと質問すると必ず「Mちゃん」と言うようになった。最近はMちゃんが強烈すぎるのか「Mちゃん、いない。」と言って、会話上、闇に葬り去ることがあるので、それも笑えるのだが(笑)。なぜMちゃんがこんなにトゥットゥに構うかと言うと、答えは簡単。Mちゃんはクラスで一番月齢が下なのである。クラスの他の男の子、女の子たちは圧倒的にお兄ちゃん、お姉ちゃんなのだ。それを構うことは「小さいものを可愛がる」という気持ちに反してできないのだろう。そこでMちゃんの気持ちはトゥットゥ一人に向けられたのではないだろうか。

「トゥットゥはとろりんちょ(トロい、にぶい、のんびり屋)」と言ったのはそこだ。気が強い子ならおそらく、意に染まぬお世話をされると手で払いのけるなり、言葉で抗議するだろうが、トゥットゥはしない。私から見てもMちゃんからかなり猛チャージされているように見えても、どうも「嫌」レベルではないらしい。ではトゥットゥがMちゃんの世話をやくかと言うともちろん焼かない。連絡帳にも度々書かれる、集団行動中でも「じぶんで!(やる)」と強烈アピールをしてKYぶりを発揮しているように、かなりマイペースなようだ。とろりんちょであるが故に自我がしっかりしてくると、マイペースと映るようになったのだろう。





トゥットゥのとろりんちょは従兄弟のターくんに対しても発揮されているようだった。今日保育園帰りに立ち寄ったターくんの家では、ターくんの持つ珍しいおもちゃを我が物のように掴んで遊んでいた。ターくんは「ん、いるね。」くらいの認識のようだ。トゥットゥはターくんの面倒を見て一緒に遊ぼうとするところは一切見られなかった。しかしターくんが気になる従姉妹のお姉ちゃんの背中をしきりととんとん叩いても(ターくん、お気に入りの人への愛情表現らしい)、特に嫌がるわけでもなく、させるだけさせて、自分のペースで遊んでいた。お姉さんらしくもうちょっとターくんを構ってほしいと思った。

しかし私もお世話好きだったかなと思い出すと、特にそうではなかったことを思い出した。なんとなく自分のペースで過ごせる人とだけで一緒に過ごすのであって、それができなければ特に絡まない。逆もしかりで、相手のペースを崩すようなら自分は相手とは絡まない。相手に拒否されても仕方ない。そんな掟のようなものを持っていた。ただ寂しそうにしていたり、仲間はずれになっている人がいると義侠心のようなものから誘った。

デコ母からは長女とだから、お姉ちゃんだから、弟や妹の面倒を見てほしいというプレッシャーがあったものの、弟のティエティエも妹のヤマナちゃんも自分のペースがしっかりあるようだから、寂しい人ではないだろうということで特に積極的に面倒を見た覚えはなかった。妹のヤマナちゃんから「昔、お姉ちゃんって冷たいなーって思っていたんだよね。」と言われたことがあるが、そうなのかもしれない(これについては我が家で一人だけ顔の系統の違うヤマナちゃんが可愛くて嫉妬して「橋の袂で拾われた。」とからかったせいもある)。

面倒見よくあってほしい、これは言うなればリーダーシップをとってほしいということに言い換えられるかもしれない。このリーダーシップとは困っている人をどう助けるかに尽力できる力だ。私も親からこの力を期待されたことはよくわかっており、私にとって「善き人」の原型なのである。私がこの力を発揮しているかと言うと甚だ怪しいものだが、常に目指すべきイメージにはある。するとやはり自分の娘に望んでしまう。親の期待など勝手なものだなと思う。ただ人は期待しないとパフォーマンスを発揮しないのも確かなのである。さて、もともと面倒見がよくなさそうなマイペースなトゥットゥ。どうやって導いていこうか。どんな子になってほしいか。これからが大変だ。





トゥットゥへの気付き
様子
今週に入って保育園帰りにずっと「こっち、ターくんのおうちあるね。」「ターくんのおうち、いきたいね。」と言い続けるので、願いを叶えてやりたくて昨日(木)にユキちゃんに連絡。快いお返事をいただき、本日(金)訪問に相成りました。ティエティエ&ユキちゃん、ありがとう。
体調
まさかの3日目便秘で昨日下剤5滴投入。今朝、そして夕方、大きなうんちが出たようだ。
食事
ターくんの家では、差し入れに持っていった「えだまめチップス」「鈴カステラ」を遠慮なくバクバク食べていた。こらこらこら。