2016年12月10日土曜日

配役から垣間見る子供の世界

お遊戯会での配役が11月中頃に発表になった。どうやら「ねずみの嫁入り」という話をするらしい。トゥットゥの役は「雲」と書かれていた。はて、どんな話かいな? トゥットゥに聞いてみるのだが、3歳児の話ではさっぱり要領を得ない。しかし彼女が家で台詞を口ずさんだり、歌を歌うことが増え、そこから想像できた。

「親ねずみ」が可愛い娘「ちゅう子」のために世界で一番強い婿を迎えようと「太陽」のところに行くのだが、太陽は自分を隠してしまう「雲」が強いと言う。雲は自分を吹き飛ばしてしまう「風」が強いと言う。風は自分を跳ね返してしまう「壁」が強いと言う。壁は自分に穴を開けてしまうねずみが一番強いと言う。そこでねずみの「ちゅう太」を婿に迎えたというもの。

去年はお遊戯会のおの字も出てこず、何の役もやるかも定かではなく、お遊戯会までヒヤヒヤし、本番もハラハラしたものであったが、それに比べたら偉く成長したものだと、本番を見る前から少し目頭が熱くなった。

「雲」役はよく見ると、いつもトゥットゥの話によく名前のでる仲良しメンバーで固められており、他の役もそのように見受けられた(トゥットゥより誰と誰が仲がいいと聞き出してある)。ははあ、これは先生が気を利かせて仲良しメンバーにしたのだと思った。そしておそらく役の中で一人は動きや台詞や歌をリードする子がいるはずで、それぞれの役でリーダーに当たりをつけた。

そんな勘ぐりをしながら保育園の先生に聞いてみると

「いやいや、違うんですよ。役を募ると仲良しさんが何となく一緒に手を上げるんです。それでうまい具合にまとまったんですよ。しかも何となくイメージに合っているんですよ。」

12月某日。本番を見ると確かに子供たちは役がフィットしていた。親ねずみは世話焼きでおままごとが好きな子。ちゅう太は少しシャイボーイ。ちゅう子は見るからにプリンセス系。太陽はハキハキ・キラキラ元気印。雲はどことなく不思議ちゃん。風は涼やかな優等生。壁は活発なザ・男の子。すでに性格によるコミュニティができていると思った。年少さんでも大人が想像する以上に複雑な社会が出来上がっているのだろう。

さて、雲の役をリードするのは、トゥットゥがいつぞやに「結婚した」と報告してくれた(!?)電車ごっこを一緒にする男の子だった。トゥットゥは彼と同時に大きな口を開けて台詞を言い、彼が台詞を忘れて言葉に詰まると、トゥットゥが一番にフォローをした。最後の歌もきちんと可愛い振り付きで歌った。我が娘ながら惚れ惚れした。しかしワンテンポずれて(笑)舞台を動くのは、去年のお遊戯会でも、今年の運動会でも織り込み済みなので、まあよしとしよう。

娘の成長や年少さんの可能性を感じることができた素晴らしい会であった。