2017年10月22日日曜日

雨の日の運動会

トゥットゥ保育園入園より4回目の運動会。初めての雨の運動会だった。10月に入って週末はずっと雨だったのだが、運動会のある21日(土)は天気予報によると天気が持ちそうとのことで、「この保育園の子たちは普段の行いがいいですから晴れますよ!」なんて言って担任の先生は自分たちの子を持ちあげた。


しかし、実際は雨だった。年間予定表が出て時点で、随分と遅い運動会だなと思ったのだが、なんのことはない、雨の日の近所の小学校の体育館を押さえる都合上、この日になったというだけで、10月はどの週末に運動会を行っても雨だったというわけである。珍しい年もあるものだ。

初めての体育館での運動会。準備は言わずもがな、実に園児の保護者の誘導もスムーズで、さすが保育園だなと思った。雨と想定していろいろと準備してきたのであろう。0歳児クラスのゴッシュは初めての運動会。0歳は保護者同伴での入場行進、競技待機となる。

<ゴッシュ>
5月生まれのゴッシュはちょうど1歳半になろうかという時で、当然歩いていい月齢なのだが、全く歩かない。自力で立ち上がれない(スクワットできない)。5月に初めてつかまり立ちをして、伝い歩きをはじめ、今はハイハイと伝い歩きを組み合わせて高速移動していた。それには二つ理由があると考えられる。一つは食べることが好きな大柄(おデブ気味)で、二足歩行するには体が重いため。もう一つは意外と慎重派で、立ち上がって尻餅をつくのが怖いようなのだ。少しでもぐらつくとすぐに側のものをつかもうとする。性格によるものも大きいのかもしれない。

保育園の先生や大柄な子を持つお母さんたちからは「大きい子は歩くのが遅いことはよくある」と言われて特に気にしていなかったのだが、保育園の先生によると、ゴッシュ本人は幼児ながらプライドがあるらしい。なんでも、クラスメイトで一番年下の10月生まれの子がよちよち歩き出したというのに、自分だけハイハイ移動をしているのが悔しく、なんとか伝い歩きで存在感を示そうと壁際を歩いているそうである。

そんなゴッシュも運動会競技では「お母さんと手をつないで歩く」というのがあり、どうなるのだろうと思っていたのがだ、私が彼の小脇を抱えて何とか歩く体をとり事なきを得たのだった。運動会を見に来てくれたサチ母やエミィさん、ユキちゃんなども「歩ける子風だった!」と褒めてくれた。彼自身も競技後はなんだかやりきった感がみなぎっていた。

<トゥットゥ>
さてトゥットゥはと言うと、全編プログラムを通して年中組トップバッターであった。想像するに、通常、保育園のようなまだ統率の取れない子の多い運動会では、トップバッターになるべきは、競技の意味を理解し、模範になるような動きをする子であろう。しかしなぜよりによってトゥットゥのように空気を読まない子(マイペース、悪い風に出ると自由な行動をしてしまう)を…と不思議に思った。しかし物怖じしないのは確かで、そこを買われたのかと考えることにした。

そのためトゥットゥは最初の入場行進もクラス先頭! ところがプラカードを持つ年長組のお兄ちゃんに近接しすぎておかしな入場行進であった。これには動画を撮っていたジェイジェイも失笑気味だったとか。もしかすると去年の入場行進渋滞の反省であろうか。まさかね。

徒競走はフォームもしっかりして力強く走ることができた。そして速い。これまで慎重派のんびり屋で通っていたトゥットゥからは想像もできないことだった。これにはジェイジェイも驚いていて、スポーツが得意だった私の血が出てきたかと嬉しく思った。親子競技の借り物競争もうまくこなした。

そして一番のハイライトは「バルーン(パラバルーン)」という集団競技(ダンス?)だ。9月頃からトゥットゥがしきりと「バルーンの練習をした」というので、どんなものなのか聞くのだが全く要領を得ない。先生に聞くと、大きな円状の風呂敷みたいなものの端を皆で持って、広げたり、膨らましたり、行進したりするらしい。声を掛け合い、皆の息を合わせないとバルーンが綺麗な円を保てないようで、集団行動の教育目的もあるらしい。

「年中さんぐらいでようやく自分の行動が他の人に影響することを理解できるんです。それで今回これを選びました。」

なるほどー。あのマイペースのトゥットゥができるのかと思ったら、皆と共に動きの意味を理解し、息を合わせた動きをしていた。片手でバルーンを持ち、もう片方の手を腰にあて、また斜め上にあげたりして、行進した。バルーンを両手で持ったかと思うと、中央へ寄り、ふわっと持ち上げてバルーンの中に入ってしゃがんで大きな傘を作った。一糸乱れぬ姿。それはトゥットゥ以外の他の子も同様だった。感動した。去年のあれば確実に親の姿を探し、手を振り、遅れを取り、たまにトンチンカンな動きをするだろうに。

素直に年中さんすごいと思った。そして我が子も順当に成長しているのだと実感した。